「宇宙と平和・国際セミナー@京都」のご案内

立命館大学経済学部の講義「平和の経済学」を共同で担当させていただいている藤岡 惇先生(同大学経済学部特任教授)から、2015年7月末~8月初めにかけて開催される「宇宙と平和・国際セミナー@京都」のご案内が届きましたので、概要をご紹介します。
このセミナーは、23年前から宇宙の軍事化と宇宙戦争に警鐘を鳴らしてきた国際的な市民組織「兵器と核エネルギーの宇宙配備を許さない地球ネットワーク」(1992年、アメリカで設立)の年次大会が、今年初めて日本(京都)で開催されるにあたって企画されたものです。

宇宙と平和・国際セミナー@京都

宇宙戦争も核戦争もNO!
―「ミサイル防衛」・「集団的自衛権」の真実を探る ―

★主なプログラム:
京都セミナー1 「ミサイル防衛」の真相 ―「宇宙でも戦争する国」日本へ?
と き:2015年730日(木)13時~17時
ところ:同志社大学(今出川校地烏丸キャンパス)志高館112教室
京都セミナー2 宇宙規模で構築中の米国戦争システムの全貌を探る
と き:2015年81日(土)9時30分~12時50分
ところ:立命館大学(衣笠キャンパス)敬学館210教室・227教室
京都セミナー3 宇宙戦争も核戦争もない平和な地球を築こう
と き:2015年81日(土)14時~17時30分
ところ:立命館大学(衣笠キャンパス)敬学館210教室

参加費(資料代・通訳費):各セミナーとも1,000円。学生は半額。
各セミナーの詳細・最新情報、参加のお申し込み方法は、
http://space-peace-kyoto.blogspot.jp/ をご覧ください。

★主催:「宇宙と平和・国際セミナー@京都」実行委員会

セミナー実行委員会代表の藤岡 惇先生からのメッセージ
今年の1月に安倍内閣は、まともな国会の議論もなしで「第3次宇宙基本計画」を決定し、「宇宙でも戦争する国」へと日本を変える試みが本格化しました。米国の宇宙戦争計画に全面参戦する国づくりが始まったのです。
このような時、世界10か国(アメリカ・イギリス・ドイツ・チェコ・スウェーデン・ノルウェイ・イタリア・カナダ・インド・ネパール・韓国など)から約30名の宇宙戦争の専門家、市民活動家が京都に集うことになります。
現在進んでいる「集団的自衛権」を容認するための解釈改憲、経ヶ岬(京都府北部の丹後半島最北端)におけるミサイル防衛基地建設問題を宇宙的視野から深く考えるための絶好の機会です。
このセミナーは、市民開放のプログラムです。通訳の態勢も整えて、広く市民のみなさまのご参加をお待ちしています。

(文責:伊藤恵子)

「菜園家族」基調の「自然(じねん)社会」への展望 ~寄せられた幾つかの疑問に答える形で~

これまで「菜園家族」構想について、さまざまなご意見をお寄せいただいてきました。中でも、「従来の社会主義理論との違いは何か」、あるいは「社会主義の道ではだめなのか」といった疑問を持つ方もおられるようです。
そこでこれを機会に、この「構想」がめざす「自然(じねん)社会」、すなわち抗市場免疫の「菜園家族」を基調とする自律的な自然循環型共生社会への展望を、再度確認する形でお答えできればと、このたび小文 資本主義の超克は不可能なのか「菜園家族」基調の「自然社会」への展望 ―寄せられた幾つかの疑問に答える形で―(小貫雅男・伊藤恵子)をまとめました。
今、国民を置き去りに強引に進められているアベノミクスの「積極的平和主義」と、その本質を体現する「戦争法案」。戦後70年の節目にあたって、こうした企みを葬り去るためにも、未来社会のあり方、つまり近代の超克をめぐる地道な議論を通じて、「地域」の再生と非戦・平和構築の動きが、草の根から新たなうねりとなって高まっていくことを願っています。
ぜひご一読ください。

◆ こちらから全文をダウンロードできます。
「菜園家族」基調の「自然社会」への展望 ―資本主義の超克は不可能なのか―
(2015年5月21日付、PDF:390KB、A4用紙8枚分)

この小文の構成は下記の通りです。

目 次
はじめに ―この国を衰退へと追い遣った根源的な原因
「菜園家族」構想の基本となる考え
希望的観測と現実とのはざまで
未来社会を身近に引き寄せる「セクターC、F、Pの対立と依存の展開過程」
形骸化した民主主義の現状と「生産手段の再結合」
より高次のFP複合社会における生産手段の所有形態をめぐって
むすびにかえて ―本物の民主主義の復権と地域の再生

当ホームページに掲載中の小文「菜園家族」的平和主義の構築 ―憎悪と暴力の連鎖をどう断ち切るか―(小貫・伊藤、2015.3.27)および改訂版「お任せ民主主義」の終焉 ―近代の超克と主体性構築の時代へ―(小貫・伊藤、2015.3.2)の全文を併せてお読みいただければ幸いです。

「菜園家族」的平和主義の構築 ―憎悪と暴力の連鎖をどう断ち切るか―

安倍政権は、「積極的平和主義」の名のもとに、強引に憲法9条の拡大解釈をおしすすめ、その法制化を急いでいます。いよいよわが国が物質的にも精神的にも軍事化へと急傾斜していく今、強い危機感と憤りを覚えています。
 戦後70年の節目にあたって、“甦る憲法第9条” の願いを込めて、このたび小文 「菜園家族」的平和主義の構築 ―憎悪と暴力の連鎖をどう断ち切るか― (小貫雅男・伊藤恵子)をまとめました。
 この中では、憲法9条の精神を生かす具体的で現実的な道として、自衛隊の漸次解消と「防災隊」(仮称)への統合・再編という新たな提案も行っています。
 非戦・平和構築の運動の創造的展開に、ささやかながらも一つの視点を投げかけるものになればと思っています。ぜひご一読ください。

◆ こちらから全文をダウンロードできます。
「菜園家族」的平和主義の構築 ―憎悪と暴力の連鎖をどう断ち切るか―
(2015年3月27日付、PDF:411KB、A4用紙10枚分)

 この小文の構成は下記の通りです。

目 次

あらためてアルジェリア人質事件を思い起こす
日本国憲法の平和主義、それを具現化する確かな道こそが今何よりも求められている
アベノミクス主導の解釈改憲強行の歴史的暴挙
あらためて日本国憲法を素直に読みたい
アベノミクス「積極的平和主義」の内実たるや
「自衛」の名の下に戦った沖縄戦の結末は
「巨大国家の暴力」と「弱者の暴力」との連鎖をどう断ち切るか
憲法第9条の精神を生かす新たな提案
  ― 自衛隊の漸次解消と「防災隊」(仮称)への統合・再編

非戦・平和の運動に大地に根ざした新しい風を
「菜園家族」の道こそ、世界に誇る日本国憲法にいのちを吹き込む
戦後70年の節目を迎えた今、もう一度初心にかえり世界の人々に呼びかけよう

2015年3月2日に当ホームページに掲載した改訂版「お任せ民主主義」の終焉 ―近代の超克と主体性構築の時代へ―(小貫・伊藤、PDF:1,221KB、A4用紙43枚分)を併せお読みいただければ、「平和構築」に関するこの小文の本意を、さらに深いところから汲み取っていただけるのではないかと思っています。

改訂版「お任せ民主主義」の終焉 ―近代の超克と主体性構築の時代へ―

このたび、2015年1月25日に初掲載した小論 「お任せ民主主義」の終焉 ―近代の超克と主体性構築の時代へ― (小貫雅男・伊藤恵子)を3月2日付で改訂しました。
今回の改訂版では、後編 その5 「菜園家族」的平和主義の構築 ― 千里の道も一歩から を加筆し、「積極的平和主義」の名のもとに、いよいよ軍事化へと急傾斜していく今日の流れに対峙して、非戦・平和構築の新たな提案も行っています。

年明け早々、パリ新聞社襲撃事件、「イスラム国」人質事件が立て続けに起こり、世界はいよいよ混迷の度を深めています。
こうした中、アベノミクスの「成長戦略」、「地方創生」など、旧態依然たる上から目線の政策が次々と押しつけられてきます。地域や労働の現場に生きる人々の立場に立った、かつ21世紀日本のめざすべき方向を見据えた全一体的な研究と実践、それに基づく未来への展望とそこに至る具体的な道筋の探究が今ほどもとめられている時もありません。
戦後70年の節目にあたり、重大な岐路に立たされている今こそ、どこかで誰かによって自らの運命が決められてしまう「お任せ民主主義」を克服し、自らの頭で自らの道を主体的に考え行動する、そんな主権在民のあるべき姿を取り戻したい・・・。こうした思いから、今回の改訂版はまとめられています。
ご関心のある方は、ぜひご一読ください。

◆ こちらから全文をダウンロードできます。
改訂版「お任せ民主主義」の終焉―近代の超克と主体性構築の時代へ―
(2015年3月2日付、PDF:1,221KB、A4用紙43枚分)

本改訂版の構成は下記の通りです。

改訂版の構成 ―

まえがき ― 混沌から「自然(じねん)」の世界へ ―

前編 近代超克への構想 ―「菜園家族」基調の自然循環型共生社会への道
はじめに ― 今なぜ近代の超克なのか
Ⅰ ここであらためて私たち自身の現実を簡潔に確認しておきたい
Ⅱ 「菜園家族」構想の問題意識と要諦
Ⅲ 21世紀の未来社会論に欠かせない「地域研究」の理念と方法
Ⅳ 近代を超克する「菜園家族」基調の自然循環型共生社会への道(B型発展の道)
むすびにかえて ― 前編のおわりに

後編 自然循環型共生社会へのアプローチ ― 幾つかの具体的提案
―「菜園家族」基調の抗市場免疫の自律的世界へ ―

はじめに ― 今もとめられている理想への具体的道筋の探究
その1 原発のない低炭素社会への道、その究極のメカニズム
その2 戦後70年の節目に、地域社会の本当の実態把握を ― 新たなる未来の明日のために
その3 「菜園家族」じねんネットワーク(SJnet)の構築、その多彩で豊かな展開
その4 「菜園家族」じねんシンクタンク(SJTT)の創設にむけて
その5 「菜園家族」的平和主義の構築 ― 千里の道も一歩から (2015年3月2日加筆)

あとがき ― 自然(じねん)の思想を研究と実践の世界へ ―

近代超克への構想 ―「菜園家族」基調の自然循環型共生社会への道―

去る2014年9月20日(土)・21日(日)に大阪府立大学において、環境思想・教育研究会 第2回研究大会が開催され、大会第2日目には、当里山研究庵Nomadから、小貫がフォーラム「将来社会を〈農〉と環境から構想する」で報告し、伊藤が一般研究発表で報告しました。

この時の報告レジュメに大幅加筆し、このたびあらためて小論 “ 静かなるレボリューション 近代超克への構想 ―「菜園家族」基調の自然循環型共生社会への道― ” (小貫雅男・伊藤恵子、2014年11月16日)としてまとめました。ご一読ください。

◆ こちらから全文のダウンロードができます。
“ 近代超克への構想 ―「菜園家族」基調の自然循環型共生社会への道― ”
(PDF:734KB、A4用紙13枚分)

なお、目次は下記の通りです。

― 目 次 ―

はじめに ― 今なぜ近代の超克なのか
あらためてアルジェリア人質事件を思い起こす
果たして私たちの暮らし方、社会経済のあり方はこれでいいのか
迫られるパラダイムの転換 ― 大地への回帰
世界を揺るがす暴力の連鎖、それをどう断ち切るか
戦争を生まない、心豊かな「くに」 ―「菜園家族」的平和主義をめざして

Ⅰ ここであらためて私たち自身の現実を簡潔に確認しておきたい

Ⅱ 「菜園家族」構想の問題意識と要諦
私たちの生きている現代社会は、多重・重層的な階層構造を成している
近代経済学の致命的な弱点
19世紀マルクスの思想と理論の到達点、その未来社会論の限界
パラダイムの転換を阻む今日の分厚い思想的土壌、まずはこのことの自覚から
迫られる未来社会論の再構築

Ⅲ 21世紀の未来社会論に欠かせない「地域研究」の理念と方法
1)今あらためて根源的に考える ―「家族」とは一体何なのか
2)「新しい地域研究」の必要性 ―21世紀未来社会論構築のために
ここで言う「地域」とは何か
21世紀未来社会を展望する「新しい地域研究」
総合科学としての「新しい地域研究」が21世紀の未来社会論を切り拓く

Ⅳ 近代を超克する「菜園家族」基調の自然循環型共生社会への道(B型発展の道)
伝統的な“森と海を結ぶ流域地域圏”の衰退、それがもたらしたもの
修復不能に陥った深刻な矛盾
今や小手先の対症療法ではどうにもならない
「菜園家族」の創出は近代超克の究極の槓杆である

1 近代超克の「菜園家族」構想、その前提となるいくつかの定義、基礎的概念

2「菜園家族」基調の自然循環型共生社会への具体的展開
1)現代賃金労働者と生産手段(最小限度の農地・生産用具など)との「再結合」
~自然と風土に根ざした「菜園家族」の創出と「地域」の再生~
2)「菜園家族」を育むゆりかごとしての“森と海を結ぶ流域循環型地域圏”の形成
3)「菜園家族」・「匠商家族」基調のCFP複合社会とその展開過程
~資本主義セクターC(Capitalism)、家族小経営セクターF(Family)、公共的セクターP(Public)~
4)CFP複合社会の生成・発展に果たす地方自治体の役割
5)原発のない低炭素社会へ導く新たな仕組みCSSKメカニズムの創設
6)「菜園家族」構想を資本の自己増殖運動の側面から考える ~21世紀を長期展望のもとに~

むすびにかえて
1)いのちの思想を現実の世界へ ― 私たちはあまりにも自然の流れから逆行している
2)混迷の時代だからこそ見失ってはならない未来社会への展望、そこへ到達する具体的道筋の探求
3)いま私たちにもっとも欠けているものは
4)近代を超克する21世紀の草の根未来社会論 ― 混沌から調和へ

環境思想・教育研究会は、2005年に当時東京農工大学大学院教授であった尾関周二先生(現 同大学名誉教授)の研究室を拠点に発足した研究会です。詳しくは、
環境思想・教育研究会ホームページ http://environmentalthought.org/ をご覧ください。
今回の研究大会全体についての情報(プログラム・各報告の要旨など)も、上記ホームページに掲載されています。

「菜園家族」構想 学習会 in 長野市戸隠 のご案内

来たる2014年11月8日(土)に、長野市戸隠にて、NPO法人「地球環境フォーラム長野」の主催で、「菜園家族」構想の学習会が開催されます。

会場は、戸隠連峰と飯綱山の裾野にある「生活工房ゆったり庵」。
諏訪公司さん・ゆきえさんご夫妻が、築後80年ほどの古民家を活かし、農、自然、物、人々のすべてが「いのち」に活かされている・・・そんな生き方をゆったり楽しく実践し、体験し、学ぶ「場」をめざして、一歩一歩、丁寧に創りあげられているところです。

当日は、「菜園家族」構想のいわば原点ともなった、モンゴル遊牧地域の暮らしを描いたドキュメンタリー映像作品『四季・遊牧 ―ツェルゲルの人々―』のダイジェスト版(後編)の上映もあります。

主催者のご案内チラシより、学習会全体の概要を、下記に転載させていただきます。
深まりゆく秋、信州の山里で、私たちの今と未来を語り合ってみませんか。

こちらからご案内チラシのダウンロードもできます。
(PDF:632KB、A4用紙1枚分)

◆◇◆「菜園家族」構想 学習会 in 長野市戸隠 のご案内 ◆◇◆

今日の様々な文明生活問題は、人間が自然から乖離した結果生じたものと言えます。

諸問題の解決の道を見出すために、『グローバル市場原理に抗する 静かなるレボリューション』の著者で里山研究庵Nomad主宰の小貫雅男氏と、同共同著者で里山研究庵Nomad研究員の伊藤恵子氏を迎えて、自然循環型共生社会の創造について学習会を開催します。

「菜園家族」と地域を基盤に築く精神性豊かな生活世界の創造について、共に考えてみたいと思います。多くの皆様のご参加をよろしくお願いします。

日時:2014年118日()
場所:戸隠 生活工房ゆったり庵
〒381-4102 長野市戸隠豊岡3800 TEL:026-217-7993

プログラム
9時30分 受付開始
10時~  ドキュメンタリー映像作品『四季・遊牧 ―ツェルゲルの人々―』
ダイジェスト版・後編(1時間40分)の上映

昼食 戸隠 ゆったり庵で昼食を準備します。(別料金)

12時30分~「菜園家族」構想 講演・学習会

その後、希望者は夕食、懇親交流会
戸隠 ゆったり庵で夕食を準備します。(別料金)
希望者は宿泊可です。(宿泊・朝食 別料金)

募集定員:30名
参加費:3,000円(昼食持参の方)
昼食代500円、夕食交流会500円、宿泊朝食500円 各プラスになります。
宿泊される方は、寝袋持参

主催:特定非営利活動法人 地球環境フォーラム長野 TEL(FAX):026-259-8724

環境思想・教育研究会 第2回研究大会のご案内

環境思想・教育研究会は、2005年に当時東京農工大学大学院教授であった尾関周二先生(現 同大学名誉教授)の研究室を拠点に発足しました。
2012年、青森県弘前での初めての研究大会に続いて、本年2014年、第2回研究大会が来たる9月20日(土)・21日(日)に大阪府立大学で開催されます。

大会第2日目の21日(日)には、当里山研究庵Nomadからも、小貫がフォーラム「将来社会を〈農〉と環境から構想する」で報告し、伊藤が一般研究発表で報告します。

研究大会の概要について、下記にご案内いたします。
ご関心のある方は、どうぞご参加ください。

なお、大会全体のプログラムや各報告の要旨、会場案内など詳しい情報は、
環境思想・教育研究会ホームページ http://environmentalthought.org/ をご覧ください。
「大会案内・開催要項」(PDF)とポスター(PDF)をダウンロードしていただけます。

◆◇◆環境思想・教育研究会 第2回研究大会のご案内(概要)◆◇◆
☆日時:2014年920日(土) ・21日(日)

☆場所:大阪府立大学 中百舌鳥キャンパス B3棟-118大講義室(メイン会場)
〒599-8531 大阪府堺市中区学園町1番1号

☆参加費:1,000円(学生500円)、懇親会費:4,000円

☆主催:環境思想・教育研究会、共催:大阪府立大学現代生命哲学研究所

☆お問い合わせ先:実行委員事務局 大阪府立大学A15-429(上柿研究室)
大会実行委員長 上柿崇英(E-mail:kyojinnokata-kankyo@yahoo.co.jp)
※ 参加ご希望の方は、事前にご一報いただけるよう、よろしくお願いします。

☆主なプログラム☆
◆シンポジウム「“いのち”、環境、科学文明から考える ―生命哲学と環境哲学―」
9月20日(土)13:30~17:30
○基調講演
「人間と自然のつながりを再考する」森岡正博 (大阪府立大学)
○報告者
「環境といのちを守るために」河野勝彦 (京都産業大学)
「生きものへの知的好奇心はどこに向かうべきか ―『文化的道具としての動物園』利用観」並木美砂子 (帝京科学大学)
「走る身体と『自然』―近年のランニング・ブームから考える」福田珠巳 (大阪府立大学)

◆フォーラム「将来社会を〈農〉と環境から構想する」 9月21日(日)13:30~16:30
○フォーラム趣意
経済のグローバル化が進む今日、「成長戦略」の名の下、日本政府は経済の再生と競争力の強化を掲げて主導的に経済政策を主導している。そうした動きの中で宣伝される「国益」という用語も、なじみのある言葉となってしまった。従来の主力産業・工業・電化製品だけでなく、TPP 交渉への参入に象徴されるように、農業も国際的な自由競争の荒波に翻弄されていくことになる。その傍らで、スマートアグリに代表されるように、農業の仕組み(=生産)そのものを市場経済に適合させる方向が追求されてきた。一見それらは効率的・合理的でよい手段のようにも思われるが、実は、自然生態系と農業との本質的関係を見失った、生命を機械へと従属させる農のあり方でしかないといえる。そこでは、生物の生存はみられても、生命のもつ活力(輝き)は失われている。
農をとりまくこうした状況は、生活の自立とは、生きるとは一体どういうことかについてあらためて問い直し、社会のあり方の再考を私たちに迫っているといえよう。それは資本主義システムが生み出す諸問題を抑制し、自分たちの生のための営みを自分の手に取り戻す試みでもある。
本フォーラムではこのような問題意識を念頭に置きつつ、将来社会のあり方について〈農〉と環境を基軸としながら構想し、人間が生きることの意味、人が育つことの意味を、社会や環境との関係、生命をはぐくむ〈農〉の営みとの関係において考える契機としたい。

○登壇報告者
「近代超克への構想 ―「菜園家族」基調の自然循環型共生社会への道」
小貫雅男 (滋賀県立大学名誉教授、里山研究庵Nomad主宰)
※当日の報告レジュメをこちらからダウンロードできます。
報告レジュメ(小貫)(PDF:453KB、A4用紙6枚分)
「持続可能な共生社会のビジョン ―食・農・環境、私・公・共の視点から」
古沢広祐 (國學院大学)
「〈農〉的自然体験の教育的意義 ―自然学校運動の実践から」
野田 恵 (東京農工大学非常勤講師)

◆一般研究発表 9月21日(日)9:00~11:00
○小会場A(B3棟-306)
「統合学としての新しい環境学の構築に向けて ―ケン・ウィルバーの統合的アプローチの水環境問題への応用」秋山知宏(東京大学助教)
「自然観と『無痛文明論』的視座」吉田哲郎(桐蔭横浜大学非常勤講師)
「記憶と記録 ―インターネットに苦痛と他者は存在し得るのか」吉田健彦(東京家政大学非常勤講師)
「『菜園家族』創出の歴史的意義 ―資本の自己増殖運動の側面から」伊藤恵子(大阪大学・立命館大学非常勤講師、里山研究庵Nomad研究員)
※当日の報告レジュメをこちらからダウンロードできます。
報告レジュメ(伊藤)(PDF:301KB、A4用紙3枚分)

○小会場B(B3棟-305)
「擬人化による自然理解:共感、代弁、憎悪」熊坂元大(徳島大学)
ワークショップ「身体・場所・正義」吉永明弘(江戸川大学)/山本剛史(慶應義塾大学)
提題1:「場所」(すみか)を不当に奪われることに対する憤り(吉永明弘)
提題2:未来倫理における「身体」と「時間」(山本剛史)

◆学生フォーラム 9月21日(日)11:10~12:40
「身近な人間関係の変化と持続可能性」(大阪府立大学の学生の皆さん)

大会全体のプログラムや各報告の要旨、会場案内など詳しい情報は、
環境思想・教育研究会ホームページ http://environmentalthought.org/ をご覧ください。
「大会案内・開催要項」(PDF)とポスター(PDF)をダウンロードしていただけます。

政治的欺瞞に対峙する民衆的生活世界の再構築 ― 苦難の実践こそが活力ある変革の主体を生み出す ―

◆ こちらから全文のダウンロードもできます。
「政治的欺瞞に対峙する民衆的生活世界の再構築」(PDF:422KB、A4用紙18枚分)

– 論説 –

政治的欺瞞に対峙する
民衆的生活世界の再構築

― 苦難の実践こそが活力ある変革の主体を生み出す ―

2014年7月1日、ついに安倍内閣は、他国に対する武力攻撃の場合でも自衛隊が反撃する集団的自衛権の行使を容認するために、憲法解釈を変える閣議決定をした。直接日本への攻撃が発生していなくても、他国の戦争に参加できる国に大きく転換することになる。

そもそも憲法9条は、「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄」し、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」のである。もともと戦力の保持自体を認めていないのであるから、個別的自衛権と言えども、武力の行使はできないのである。ましてや他国の戦争に加わり、武力を行使する集団的自衛権などは、憲法上論外である。このことは、憲法を虚心坦懐にそれこそ素直に読みさえすれば、子どもでも分かる道理であるはずだ。それを殊更もっともらしくあれやこれやと屁理屈を並べ立て、国民を欺くとは実に恥ずべきことではないのか。

本来憲法違反である武力による個別的自衛権を勝手な憲法解釈によって認め、不当にも既成事実を積み重ねてきた歴代内閣も、さすがに集団的自衛権の行使については、長年、憲法解釈で禁じてきた。ところが、安倍内閣はそれすらも崩し、憲法の柱である平和主義を根底から覆す解釈改憲を行ったのである。国民の命運に関わる、憲法改定に等しいこの大転換を、国民は蚊帳の外に置き、自・公与党内の密室協議という猿芝居を延々と見せつけ、果てには議論は熟したと称して強行する歴史的暴挙であった。

あとは関連法案などを小出しにして、違憲の選挙制度のもとすでに準備された虚構の絶対多数をもって国会を押し切れば済むという魂胆なのだ。こんな子ども騙しのようなことを平然とやってのける。これが首相の言う「自由と民主主義」の実態なのだ。異常としか思えない私的心情から来るファシストまがいの狭隘な自己の信念に陶酔してのことなのか、あまりにも「政治」に嘘が多すぎる。立憲主義と国民主権の破壊に直面し、多くの人々は、暗い時代への急転回に不気味さと不安を感じている。

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5月25日(日)開催!道の駅「ステーション大君ヶ畑」祭りのご案内

大君ヶ畑集落(滋賀県犬上郡多賀町)の地元のみなさんが開催される、毎年恒例の
道の駅「ステーション大君ヶ畑(おじがはた)」祭りのお知らせです。

◆◇◆ 第15回 ステーション大君ヶ畑祭り ◆◇◆

☆日時:2014年5月25日(日) 10:00頃~15:00頃(小雨決行)
☆ところ:道の駅「ステーション大君ヶ畑」
(国道306号線沿い、滋賀県側からの場合、洞門を越えてすぐ左手)
☆内容:
大君ヶ畑より 木工作品、おいしい新茶(玉露「御池」、煎茶「白山」、かりがね「鈴鹿」、番茶「川柳」。
甲良町北落(兄弟邨)・多賀町木曽より 新鮮野菜など。
その他、地元特産品の数々。
模擬店では、うどん・焼き鳥・婦人部特製手づくりショウガご飯ちらし寿司ヘルシードーナツ
抹茶&コーヒーゼリーなど。
地元で摘んだヨモギを使って、草餅もつきます!(とても香りがいいですよ。)

商品に限りがありますので、品切れの場合はご容赦下さい。

今、鈴鹿山中は、新緑と花々のとても美しい季節を迎えています。
地元の皆さんが1年1年、地道に続けてこられたこの「ステーション祭り」も、今年で15年目になります。
みなさん、どうぞお誘い合わせの上、お出かけ下さい!

アベノミクスの積極的平和主義の欺瞞性 ― 対峙する「菜園家族」的平和主義 ―

◆ こちらから全文のダウンロードもできます。
「積極的平和主義の欺瞞性」(PDF:391KB、A4用紙13枚分)

– 論説 –

アベノミクスの 積極的平和主義の欺瞞性

― 対峙する「菜園家族」的平和主義 ―

アベノミクスが目論む「積極的平和主義」とは一体何なのか。この十数年来、私たちは「菜園家族」構想を考えてきたのであるが、今、欺瞞に充ち満ちたこの「積極的平和主義」なるものの台頭を前に、いよいよ「菜園家族」的平和主義を真剣に対峙しなければならない時に来ているとの思い強くしている。

今日ますます強まる反動的潮流のただ中にあって、「菜園家族」的平和主義こそが、日本国憲法が謳う「平和主義」、「基本的人権(生存権を含む)の尊重」、「主権在民」の三原則の精神をこの日本社会に具現する、今日考えられるもっとも現実的でしかも確かな方法であり、しかも未来への道筋を具体的に明示しうるものではないかと思っている。

なかんずく「平和主義」についてもう少し敷衍して述べるならば、この「菜園家族」的平和主義は、これまで人間社会に宿命的とまで思われてきた戦争への衝動を単に緩和するだけにとどまらない。「菜園家族」の社会構想では、根なし草同然となった現代賃金労働者(サラリーマン)家族に、生きるに最低限必要な生産手段(農地や生産用具など)を再び取り戻し、社会の基礎単位である家族を抗市場免疫の優れた体質に変革していく。こうして生まれる「菜園家族」が社会の基盤をあまねく構成することによって、熾烈な市場競争は社会の内部から自律的に抑制されていくことになる。資源・エネルギーおよび商品市場の地球規模での際限なき獲得競争という戦争への衝動の主要因は、こうして社会のおおもとからしだいに除去されていく。その結果、戦争への衝動はしだいに抑えられ、他者および他国との平和的共存・共生が、その社会の本質上おのずと実現されていくのではないか。

21世紀こそ、戦争のない平和な世界を実現していくためにも、人間の社会的生存形態を根本から変えることによって、18世紀産業革命以来の近代社会のあり方そのものを超克するという、こうした根源的な社会変革こそが待たれている。そうならなければ、もはや人類には未来はないであろう。
こうした主旨から、この小文を書くことにした。
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