環境思想・教育研究会は、2005年に当時東京農工大学大学院教授であった尾関周二先生(現 同大学名誉教授)の研究室を拠点に発足しました。
2012年、青森県弘前での初めての研究大会に続いて、本年2014年、第2回研究大会が来たる9月20日(土)・21日(日)に大阪府立大学で開催されます。
大会第2日目の21日(日)には、当里山研究庵Nomadからも、小貫がフォーラム「将来社会を〈農〉と環境から構想する」で報告し、伊藤が一般研究発表で報告します。
研究大会の概要について、下記にご案内いたします。
ご関心のある方は、どうぞご参加ください。
☆なお、大会全体のプログラムや各報告の要旨、会場案内など詳しい情報は、
環境思想・教育研究会ホームページ http://environmentalthought.org/ をご覧ください。
「大会案内・開催要項」(PDF)とポスター(PDF)をダウンロードしていただけます。
◆◇◆環境思想・教育研究会 第2回研究大会のご案内(概要)◆◇◆
☆日時:2014年9月20日(土) ・21日(日)
☆場所:大阪府立大学 中百舌鳥キャンパス B3棟-118大講義室(メイン会場)
〒599-8531 大阪府堺市中区学園町1番1号
☆参加費:1,000円(学生500円)、懇親会費:4,000円
☆主催:環境思想・教育研究会、共催:大阪府立大学現代生命哲学研究所
☆お問い合わせ先:実行委員事務局 大阪府立大学A15-429(上柿研究室)
大会実行委員長 上柿崇英(E-mail:kyojinnokata-kankyo@yahoo.co.jp)
※ 参加ご希望の方は、事前にご一報いただけるよう、よろしくお願いします。
☆主なプログラム☆
◆シンポジウム「“いのち”、環境、科学文明から考える ―生命哲学と環境哲学―」
9月20日(土)13:30~17:30
○基調講演
「人間と自然のつながりを再考する」森岡正博 (大阪府立大学)
○報告者
「環境といのちを守るために」河野勝彦 (京都産業大学)
「生きものへの知的好奇心はどこに向かうべきか ―『文化的道具としての動物園』利用観」並木美砂子 (帝京科学大学)
「走る身体と『自然』―近年のランニング・ブームから考える」福田珠巳 (大阪府立大学)
◆フォーラム「将来社会を〈農〉と環境から構想する」 9月21日(日)13:30~16:30
○フォーラム趣意
経済のグローバル化が進む今日、「成長戦略」の名の下、日本政府は経済の再生と競争力の強化を掲げて主導的に経済政策を主導している。そうした動きの中で宣伝される「国益」という用語も、なじみのある言葉となってしまった。従来の主力産業・工業・電化製品だけでなく、TPP 交渉への参入に象徴されるように、農業も国際的な自由競争の荒波に翻弄されていくことになる。その傍らで、スマートアグリに代表されるように、農業の仕組み(=生産)そのものを市場経済に適合させる方向が追求されてきた。一見それらは効率的・合理的でよい手段のようにも思われるが、実は、自然生態系と農業との本質的関係を見失った、生命を機械へと従属させる農のあり方でしかないといえる。そこでは、生物の生存はみられても、生命のもつ活力(輝き)は失われている。
農をとりまくこうした状況は、生活の自立とは、生きるとは一体どういうことかについてあらためて問い直し、社会のあり方の再考を私たちに迫っているといえよう。それは資本主義システムが生み出す諸問題を抑制し、自分たちの生のための営みを自分の手に取り戻す試みでもある。
本フォーラムではこのような問題意識を念頭に置きつつ、将来社会のあり方について〈農〉と環境を基軸としながら構想し、人間が生きることの意味、人が育つことの意味を、社会や環境との関係、生命をはぐくむ〈農〉の営みとの関係において考える契機としたい。
○登壇報告者
「近代超克への構想 ―「菜園家族」基調の自然循環型共生社会への道」
小貫雅男 (滋賀県立大学名誉教授、里山研究庵Nomad主宰)
※当日の報告レジュメをこちらからダウンロードできます。
報告レジュメ(小貫)(PDF:453KB、A4用紙6枚分)
「持続可能な共生社会のビジョン ―食・農・環境、私・公・共の視点から」
古沢広祐 (國學院大学)
「〈農〉的自然体験の教育的意義 ―自然学校運動の実践から」
野田 恵 (東京農工大学非常勤講師)
◆一般研究発表 9月21日(日)9:00~11:00
○小会場A(B3棟-306)
「統合学としての新しい環境学の構築に向けて ―ケン・ウィルバーの統合的アプローチの水環境問題への応用」秋山知宏(東京大学助教)
「自然観と『無痛文明論』的視座」吉田哲郎(桐蔭横浜大学非常勤講師)
「記憶と記録 ―インターネットに苦痛と他者は存在し得るのか」吉田健彦(東京家政大学非常勤講師)
「『菜園家族』創出の歴史的意義 ―資本の自己増殖運動の側面から」伊藤恵子(大阪大学・立命館大学非常勤講師、里山研究庵Nomad研究員)
※当日の報告レジュメをこちらからダウンロードできます。
報告レジュメ(伊藤)(PDF:301KB、A4用紙3枚分)
○小会場B(B3棟-305)
「擬人化による自然理解:共感、代弁、憎悪」熊坂元大(徳島大学)
ワークショップ「身体・場所・正義」吉永明弘(江戸川大学)/山本剛史(慶應義塾大学)
提題1:「場所」(すみか)を不当に奪われることに対する憤り(吉永明弘)
提題2:未来倫理における「身体」と「時間」(山本剛史)
◆学生フォーラム 9月21日(日)11:10~12:40
「身近な人間関係の変化と持続可能性」(大阪府立大学の学生の皆さん)
☆大会全体のプログラムや各報告の要旨、会場案内など詳しい情報は、
環境思想・教育研究会ホームページ http://environmentalthought.org/ をご覧ください。
「大会案内・開催要項」(PDF)とポスター(PDF)をダウンロードしていただけます。