YouTubeにダイジェスト版『四季・遊牧 ―ツェルゲルの人々―』を公開しました!

 このたびYouTubeに、ダイジェスト版『四季・遊牧 ―ツェルゲルの人々―』(前編・後編 各1時間40分)を公開しました。
 モンゴル山岳・砂漠の村の大自然と、そこに生きる遊牧民たちの1992年秋から1年間の暮らし、地域再生の模索を描いたこの映像作品は、「コロナ後」の世界を根源的に問いかけてきます。

   甦る大地の記憶
      心ひたす未来への予感

【前 編】(1時間40分)
~秋・冬・早春~
https://youtu.be/8ckpvZv3blc

【後 編】(1時間40分)
~春・夏・晩秋~
https://youtu.be/8WR0TCZd7O0

監督・撮影:小貫雅男
編集:伊藤恵子
企画・制作:里山研究庵Nomad

『四季・遊牧』を推す  映画監督 山田 洋次
モンゴルを深く知る人によって、はじめてとらえることのできる迫力が画面に溢れ、一年間をともに過ごした何組もの遊牧の家族たちへの熱い愛情と、その人たちの暮らしのあり方への敬意が胸を打つ。

制作者からのメッセージ

    かけがえのないこの作品世界を
    気候変動とパンデミックの脅威に晒され
    21世紀を生きるすべての人々へ ――

 新型コロナウイルスは、地球規模に拡散。2020パンデミックの脅威は、世界を一気に震撼させた。そして、何よりも私たちの生活のあり方そのものを根底から揺るがすものである。
 人々はこの惨禍に喘ぎながらも、時が経つにつれて、街の賑わいが日常に戻り、何もなかったかのように、素知らぬ顔でまた同じ道を歩きはじめる。
 ドキュメンタリー映像作品『四季・遊牧―ツェルゲルの人々―』は、このどうしようもない人間の業(ごう)とも言うべき性(さが)に対して、警鐘にも似た喚起を促すにちがいない。
 いつしかこの作品世界にどっぷり浸り、私たち自身の生き方が、そしてこれまでの私たち社会のあり方そのものが、果たしてこのままでいいのかどうかを根源的に問いかけられていることに気づかされるであろう。

 最近、にわかに「出口戦略」などと叫ばれるようになった。しかし、それが一体どこへつながる出口なのかも、まったく定かではないのだ。結局、もと来た道に舞い戻るとでも言うのであろうか。経済繁栄を誇ってきた「先進国」の私たち一人ひとりに、『四季・遊牧』の大地は、優しく、だが率直に問いかけてくる。

 パンデミックの脅威のなか、小・中・高のみならず大学においても、公教育は未曾有の窮地に立たされている。
 急場しのぎの「オンライン授業」なるものが模索されている今、YouTube配信のこの映像が、多少なりともその一助となればと思うとともに、願わくばこの素朴な作品世界が、そもそも人間とは、家族とは、地域とは、教育とは一体何だったのか、そしてコロナ後の新しい時代の教育は、果たしてどうあるべきなのかを根源的に考える機会になればと切望している。

2020年5月24日
里山研究庵Nomad
小貫雅男・伊藤恵子

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長編ドキュメンタリー『四季・遊牧―ツェルゲルの人々―』(三部作全6巻、7時間40分)の詳しい作品紹介、解説、あなたが主催のミニ鑑賞会&学習会のおすすめなどは、こちらをご覧ください。
http://www.satoken-nomad.com/movie

これからの私たちの社会のあり方はどうあるべきなのか。21世紀未来社会構想の試論としての「菜園家族」構想に関する最近の拙著は、こちらをご覧ください。
http://www.satoken-nomad.com/archives/1224

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