新著『世界に誇る日本国憲法 究極の具現化 新生「菜園家族」日本 ―東アジア民衆連帯の要―』(本の泉社)が刊行されました!
このたび、新著『世界に誇る日本国憲法 究極の具現化 新生「菜園家族」日本 ―東アジア民衆連帯の要(かなめ)―』(小貫雅男・伊藤恵子 著、本の泉社、A5判並製・384頁、2019年9月)が刊行されました。
世界に誇る日本国憲法 究極の具現化
新生「菜園家族」日本
―東アジア民衆連帯の要(かなめ)―
小貫雅男・伊藤恵子 著
本の泉社 http://www.honnoizumi.co.jp/
A5判並製・384頁、2019年9月発行
定価:本体2,500円+税
◆本書の要旨◆
世界は変わる
人が大地に生きる限り
「菜園家族」の未来構想の根底には
人々の心に脈々と受け継がれてきた
大地への回帰と止揚(レボリユーシヨン)という
民衆の揺るぎない歴史思想の水脈が
深く静かに息づいている。
まさにこの民衆思想が
冷酷無惨なグローバル市場に対峙し
素朴で精神性豊かな21世紀未来社会への
新たな局面を切り拓く。
世界に誇る日本国憲法 究極の具現化
新生「菜園家族」日本が
「東アジア世界」の分断と対立の
長き歴史に訣別を告げ
やがて東アジア民衆の連帯に
先鞭をつけるにちがいない。
混迷と保身の「令和」の時代
たとえそれがどんな時代になろうとも
あなたの夢を忘れないで。
~扉のことばより~
小さな「地域」から覗く世界の真実
東アジアの片田舎の小さな「地域」
人知れず権力と闘った
民衆の苦闘の姿を見つめ
この地域世界の特質と課題を明らかにし
21世紀、私たちの未来への展望を探る。
~帯(ウラ)のことばより~
以下に、目次と著者からのメッセージを掲載します。
◆ 目 次 ◆
はしがきにかえて (3)
第Ⅰ章 東アジア近代への胎動、民衆の可能性と限界 (23)
― 19世紀東部モンゴル、ト・ワン所領を「地域」モデルに ―1 「東アジア世界」の変貌とモンゴル
2 モンゴルの牧民運動の展開とその特質
3 ト・ワン所領に見る封建権力と民衆との葛藤 ―「地域」の視点から
4 封建的改良への道第Ⅱ章 「東アジア世界」の歴史的構造とその展開の特質 (69)
― 北の辺境モンゴルの視点から ―1 第一次「東アジア世界」の解体過程
2 第二次「東アジア世界」の形成
― 朝鮮を足場にした日本帝国主義の北東アジア侵略、さらなる拡大 ―
3 第二次「東アジア世界」の展開と民衆の未発の可能性
4 グローバル市場経済の新たな重圧と東アジアの民衆
― 辺境のモンゴル遊牧民の苦闘を焦点に具体的に見る ―
5 民衆による真の東アジア民衆連帯創出の坩堝(るつぼ)第Ⅲ章 21世紀未来の新たな社会のあり方をもとめて (141)
1 まずは日本の現実を直視することから
2 私たちはどこから来て、どこへ行こうとしているのか第Ⅳ章 「菜園家族」日本の構築 (155)
― 21世紀、素朴で精神性豊かな自然循環型共生社会への道 ―1 民衆による21世紀未来社会論 ―「菜園家族」構想
2 大地に明日を描く ―「菜園家族の世界」
― 記憶に甦る原風景から ―
3 「菜園家族」による自然循環型共生日本の国土づくり
― 個性豊かな人間活動を育む地域団粒構造 ―
4 「菜園家族」を土台に築く円熟した先進福祉大国
― 近代を超克する新たな社会保障制度を探る ―
5 いのちの思想を現実の世界へ
―「菜園家族」による非武装・不戦、非同盟・中立の国土づくり ―第Ⅴ章 21世紀こそ草の根の変革主体の構築を (249)
― 本物の民主主義の復権と地域再生 ―第Ⅵ章 「菜園家族」の台頭と草の根の高次創造の世界へ (267)
― 資本の自然遡行的分散過程 ―第Ⅶ章 今こそ近代のパラダイムを転換する (283)
― 生命本位史観に立脚した21世紀未来社会論 ―第Ⅷ章 新生「菜園家族」日本こそ、東アジア民衆連帯の要(かなめ) (293)
― 自然循環型共生の21世紀「東アジア世界」をめざして ―1 第二次「東アジア世界」の第5期 ― 新たな対立・矛盾の激化と民衆の可能性
2 暗闇に射し込む一筋の光 ― 中国民衆の苦悶の中から
― 梁鴻(リアン・ホン)『中国はここにある ―貧しき人々のむれ―』を読む ―
3 梁鴻(リアン・ホン)を読み、あらためて「東アジア世界」を振り返って考える
4 東アジア民衆の主体性の礎を築く ― 21世紀の未来社会を展望しつつ
5 国連「家族農業の10年」(2019~2028)が投げかけるもの
― 世界の民衆の願いを体現したこの国際運動に「菜園家族」の新たな可能性を見る ―
6 目を未来に見開き、何はともあれ自らの足もとから
― 非同盟・中立、非武装・不戦の新生「菜園家族」日本から「東アジア世界」へ ―むすび (360)
引用・参考文献一覧(一部映像作品を含む) (368)
著者紹介 (383)
◆著者からのメッセージ◆
2019年に入り、深刻な社会問題として注目されるようになった中高年の「ひきこもり」。長くひきこもる40~50代の子供を、70~80代の親が支えなければならない、いわゆる「8050」問題。先立つ親の、わが子を思う心情の切なさ、その子自身の将来不安を思う時、それはあまりにも残酷ではないか。今や多くの人々にとって、決して他人事ではなくなっている。
就職氷河期世代の親たちの多くは、高度成長期に地方から都市へと出て就職、結婚し、家庭を築いてきた。その子供たちは、バブル崩壊後、熾烈なグローバル市場競争の渦の中で、規制緩和による雇用の不安定化と、正規、非正規の分断、「自己責任」の風潮に晒され、孤立し、ひとり立ちすくんでいる。
この破綻の根源は何なのか。それは、戦後長きにわたってこの社会に澱(おり)のように溜まった強欲資本主義の病弊そのものではないのか。日本が抱え込んだこの積年の社会の歪みは、未来を生きる若者や子供たちに重くのしかかっていく。
こうしたことは、わが国だけの問題ではない。グローバル市場の過酷な競争が世界を風靡している今、世界の多くの民衆は、生活基盤を根底から切り崩され、先行きの見えない日々に苛立っている。先進諸国に顕在化している大衆の不満を背景にした排他的志向も、その醜い対立も、その真の原因を突き詰めていくならば、結局、今日の耐えがたい閉塞感を根源から打開する新たな未来への指針、つまり、従来の19世紀未来社会論に代わる新たな展望と理論の不在に遠因があることに気づくはずだ。
この混沌とした海図なき世界にあって、生きる希望となる21世紀にふさわしい私たち自身の新たな未来社会論とは一体どのようなものであるのかを、今私たちが置かれている社会の現実から出発して、一人ひとりが自らの頭で考え、自らの言葉で自由に語り合い、創造していくことが切実に求められている所以である。それこそが、私たち日本の、そして東アジアをはじめ世界の民衆に課せられた、緊急にして避けてはならない共通の課題となっているのである。
長きにわたる閉塞状況から忌まわしい反動の時代へとずるずると急傾斜していく中、それでも怒りを堪(こら)え、じっと耳を澄ませば、新しい時代への鼓動が聞こえてくるではないか。たとえそれが幽かであっても、信じたいと思う。そして対話への希望も、その意義も、未来への光もそこに見出したいのである。
本物の民主主義の復権、そして21世紀のあるべき未来像をもとめて止まない人々の対話の一角に、ささやかながらも本書が加わることができればこんな嬉しいことはない。
~「むすび」より~
甦る大地の記憶
心ひたす未来への予感
2019年9月1日
里山研究庵Nomad
小貫雅男・伊藤恵子
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